いるかちゃんヨロシク二次小説ファンサイトイラストmameさんリクエストは「可愛いいるかちゃん」のイラストだった。
しかしmameさん曰く、”春海が隠してしましたいいるかちゃん”だそうです。
~隠してしまいたい~自覚が足りない、いや無いのだと彼は思う。
初めて会った時は、学生服を着ていたし、かなり小柄ながらも、身のこなしからして男だった。
でも、最近の彼女を見て、男だと思う者はいないだろう。
遅刻など言語道断!そんな自分が待たされた方がマシだ!と、思う様になるなんて。
(やばい。丁度にしか着かないな。)
汗をにじませ、急ぎ足で待ち合わせ場所に向かう。
通りすがりに、彼を目で追う女性が途切れない程の美丈夫で、しかし、本人はまったく気にも留めない様子だ。
別に時間に遅れている訳ではない。
約束の相手の彼女は、最近になって、時間通りか少し早くに来る時もある。
「少しでも長く一緒にいたいじゃん。」
無邪気にそう言った彼女に、素直に喜んだのも最初だけだった。
別に彼女に非がある訳ではない。いや、まったくない。しかし・・・夏という季節も気がかりの一つ。
「いるか!」気持ち大きめに出した声に、彼女は後ろ手を組んだまま、笑顔で振り向いた。
同時に、こちらに視線を向ける数人の男。
久しぶりのデートを意識したであろう彼女。
オレンジのオフショルダーのトップス(色素の薄い肌と、華奢な肩が見える・・・)
白い短パン(細くしなやかな足が・・・)

文句なしに可愛い。デートの為のおしゃれだろう。正直に嬉しい。
反面、視線を向けたままの男達?いやすべてから・・・”隠してしまいたい”という思いが頭をもたげる。
「春海どうしたの?」
一瞬沈んだ心に、彼女が反応した。
「いや、何でもない。まぁ忙しかったし、最近いろいろあったし。疲れているのかな。」
「大丈夫?」
純粋に心配する茶の瞳。周囲を光が遊ぶ、柔らな髪が縁取る。(視線を集めない訳が無い)
「今日は止めとく?体を休めた方がいいんじゃない?中止にする?」
久しぶりに遊園地にでも行こうか?と、誘ったのは自分ではなかったか?
本当に、楽しみにしていたであろう時間であることは重々承知だし、当たり前だが、彼だってそうだ。
ただし彼の場合は、場所や時間はどうでもいい。2人で共有できればいいのだ。
「いるか、今日は家に来ないか?」”隠してしまいたい”
「この晴天と気温は、少し辛い。」”隠してしまえ”
彼の言葉に、彼女は少し考えてから、言葉を紡ぐ。
「1人でゆっくりした方が、疲れが取れるんじゃない?」
春海は軽く首を横に振る。
「いるかと一緒だと、心も休まるんだ。」その笑みは彼女しか見知らぬであろう物。
一瞬間をおき、彼女は少しばら色に染まった頬と笑顔で
「うん、春海のお家に行こう。ビデオでも見ようか?」と答えた。
二人は連れ立って歩き始める。
彼は自分に向けられた視線を無視し、彼女は自分に注がれる視線に気づかないまま。
後日談。
この後、山本春海が如月いるかを待たせる事はついぞ無かった。
逆はあっても・・・。
~終わり~
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