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~文化祭~Xday 黒 ⑥~

こんにちは。
mameでございます。

前回は大変申し訳ございませんでした。
お許し下さい。

ご容赦下さった方々へ
もし宜しければお付き合い下さいませ。


~文化祭~Xday 黒 ⑥~

腕相撲ロボット、腕相撲アンドロイドが、もしも、もしも世界に存在するなら、こんな感じだろうか?

気づいた時には、負けていた。

里見学習院生徒会長、山本春海の試合相手の感想である。

底知れぬ冷たさを漂わせ、顔色一つ変えず、無表情に一瞬で勝負を決める。

まさに瞬殺である。

一方巧巳は、涼しい笑顔で、マイペースで勝負を決めていた。

「勝っちまったよ。」などと言いながらも、負ける様子は感じられない。

教室のど真ん中では、今回一番の優勝候補、校内一の大男で柔道部キャプテン大石が、一般男子生徒をばったばったと盛大になぎ倒し、

「俺に腕相撲で敵うやつがいるわけが無いだろう。マリー姫の手作りケーキも、ツーショットも俺のもんだ。」と、大声で叫んでいる。

この声が春海に聞こえぬわけが無く、一瞬湧き上がった殺気に、その時の対戦相手が震え上がったのは言うまでも無い。

教室の前方では、代理選手のオスカルとロザリーが、一応女子ということで、ハンデ付で試合をしていた。

男子は、オスカルとロザリーの手首を持ち試合をするのだが・・・あまりに見事な勝ちっぷりに、ハンデは要らなかったのではないか!と思うほどだ。

それでも男の面子だろうか、誰も否は唱えない。

つまり、春海、巧巳、オスカル、ロザリーは、極順調に勝ち進んでいた。



「じゃんけんポン」「じゃんけんポン」

同じ代理の戦いは、本人のじゃんけんで決まる。

オスカルとロザリーの2人は、戦わずして準決勝進出を決めていた。

いち早く準決勝進出を決めていた巧巳が、「おめでとう。」と2人に声をかける。

その頃教室のど真ん中では、今大会最高のカードの一つ、柔道部キャプテン大石 対 生徒会長山本春海の対戦が始まろうとしていた。

「春海、無理は禁物だよ。」

玉子が声をかけるが、返事は返ってこない。

冷静なようで、一部の人間から見れば、どう見ても”先程の言葉”で怒り狂っているのが判る。

あ~あ、頬を人差し指で軽くかきながら、マリー姫を見てみれば、彼女は、一番実現してほしくない試合に、おろおろしていた。

その様子が気になり、玉子はいるかの隣に行き、小さな声で話しかけた。

「いるか、春海なら大丈夫だって!」

「春海が・・・負けるなんて思ってないよ。でも、勝って欲しくもないんだもん。」

「はい?・・・言ってる意味が解んないんだけど。」

もとから、優勝者は春海のつもりだった・・・とは言えない空気。

なぜならば、他の誰が優勝しても、血の雨が降るだろう。

「だって、あんなの・・・春海に食べさせたくない!それに、怪我とかしたらって・・・。」

・・・なるほど。

返す言葉が見つからない。確かに、彼氏に、真っ黒なアレは食べさせたくなかろう。

「春海にそれ言ったの?」

「無理はしないでってだけ・・・だって、ケーキ真っ黒だから出ないでって言える?」

玉子は再び無言でいるかを見た。

あたしがこいつの立場でも、言いたくないだろうし・・・言っても、あやつは出るだろう。

結局、春海以外の誰かが勝つしかない。

「大丈夫だって。あたしや先輩は別として、あの大男が相手だよ。もし勝ってもさ、さすがの春海もアレの後だよ。巧巳もいるし、何とかなるって。」

「そうかなぁ・・・。でもとにかく、春海がアレを食べるのは嫌だよ~。」

・・・いるかって、案外、女の子なんだよね。こういうとこ可愛いや・・・不安顔で春海を見るいるかを見て、玉子は思う。

そんな2人のもとに、女子サッカー部の先輩達(近衛兵姿)が歩み寄った。

「さぁ、マリー姫はお色直しですよ。ケーキを手渡す相手は後のお楽しみです。ロザリーは、準決勝があるのだから向こうへ。」

彼女らの有無を言わさぬ空気に、いるかは後ろ髪を引かれながらも、その場を離れるしか無く、玉子も見送るしかなかった。



・・・やりにくいな・・・。

順々決勝の対戦相手をみて、彼が思ったのはそれだけだった。

負けそうだとか、強そうだなとは考えもしない。

春海は、正面に悠々と座り、勝利を確信したように彼を見下ろす大男を見て考える。

理由は判らないが、いるかは俺が、この腕相撲大会に出る事さえ嫌だったようだし、対戦相手は、運悪くあの時の柔道部だしな。

こいつさっき、いるかの手作りケーキとツーショットが俺のものだとか言ってたな。一度、軽く殺しておくか。(もちろん気合です。)

武道者だし、力の差に気づけばよし、そうでなければ・・・。

声に出せば、周りの血が引きそうなことを淡々と考える目の端で、いるかがサッカー部の先輩達と共に、別室に移動するのが見えた。

フッと笑いがこみ上げる。

その不敵な笑みに、柔道部キャプテン大石は、ムッとした顔で春海を再び見下ろした。

「さぁ始めましょうか。遠慮はいりませんよ。」

先輩である大石に、言葉だけは丁寧である。

「怪我をしても知らないからな。」

対して大石も、負ける気などさらさら無いらしく、ぶっとい腕を差し出した。

春海も、スッと台面の机に腕をだし、構えを取る。

レフリー役の部員が、2人の手を握り合わせ、その上に手を乗せた。

周囲に陣取った見物客と、巧巳、玉子、加納の面々は、今日、最高ともいえる試合に集中する。

観衆が、大石の完全勝利を予感する中、彼らだけが試合の展開を楽しんでいた。

レフリーが両者の顔をかわるがわる見、準備が整ったのを確認して、

「レディー・ゴー!」

彼女の大きな声が響いた瞬間。

ドン、ガララン、ドォォォ~~ン、ドサ!!

盛大な音と同時に、大男は、皆の目の前から消えていた。

大石の巨体が、肘から先だけを残して、椅子から滑り落ちている。

彼の右手の甲は、台面にびったりと着き、その上に、自身の手をのせた春海が、何事も無かったかのように、泰然と、座っていた。

観客は声も出せず、何が起こったのか把握できない。

負けた本人でさえ、茫然自失である。

その中で、巧巳・加納・玉子だけが、全ての動きを捉えていた。

あまりのスピードと瞬間の大きな力に、大石はついていくことも、耐える事も出来なかった。

「しょ・・しょ・・しょ・・うり・・山本春海」

レフリーは驚きで口ごもりつつも春海の勝利を宣言し、彼の準決勝進出が決定したのである。

~文化祭~Xday 黒 ⑦つづく~

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